【基礎看護技術】全身清拭 手順書

今回は、基礎看護学技術の『全身清拭』の手順について解説するね。

入浴できない患者さんの身体を拭いて綺麗にするんですよね💡

自分で拭ける患者さんには、蒸しタオルを渡して拭いてもらうよ。
ここでは身体の清潔に対して援助が必要な患者さんについて書いていきます。

この手順書は、私が基礎看護学実習に行く際に実際に作成したものです。
2人で行う手順について書いていますので是非参考にして下さいね♪

目次

全身清拭の目的

✅全身の皮膚・粘膜の表面に付着している垢や汚れ・汗を取り除いて清潔にするとともに、感染を予防する。
✅身だしなみが整えられ、心身の爽快感を得ることができる。
✅皮膚に刺激を与え、血液循環が良好になり皮膚・粘膜のトラブルを予防する。
✅筋肉を刺激する事で他動運動の機会となり、筋肉の拘縮を予防する。
✅全身を観察し、スキンシップによるコミュニケーションを図る機会となる。

全身清拭の適応

✅症状や状態により入浴・シャワー浴ができない患者

・具体的な患者の例:発汗があり、全身清拭と行為を希望。
 倦怠感の為、座位になることは難しいが、介助で側臥位へ体位変換ができる状態etc…

全身清拭の手順書作成にオススメの書籍

色んな参考書を購入してきましたが、看護技術の手順に関してはこの2冊がトップクラスで分かりやすいです💡
就職してからもずっと使えますのでオススメです(*’▽’)

全身清拭の必要物品

蒸しタオル5枚(上肢・下肢・背部・陰部・顔面)
※保温の為、保温バッグに入れておく。
バスタオル1枚
洗濯袋
清潔な寝衣

全身清拭の手順

内容手順根拠・留意点
1.患者へのIC




2.排泄の確認、着替えの準備

3.部屋の準備







4.清拭の準備





5.患者の上半身の寝衣を脱がせる。

















6.顔・頸部の清拭(おしぼりタオル1枚目(顔面)を使用。)























7.上肢の清拭


















8.胸部・腹部の清拭


























9.下肢の清拭(おしぼりタオル3枚目(下肢)を使う。)






















10.背部・臀部の清拭(おしぼりタオル3枚目(背部)を使う。)



























11.新しい寝衣を着せる。






















12.陰部の清拭(おしぼりタオル4枚目(陰部)を使う。)


















13.後片付け
1.AとB2人で部屋に入り、Aが患者に清拭の目的・方法を説明し、承諾を得る。


2.Aが排泄の有無、倦怠感の程度や熱感がないか等、患者の準備状況を確認し、Bが着替えをそろえる。

3.A:「窓を閉めます。温度を確認します。」
 1) 隙間風をなくし、Aが室温を調節する。
 2) プライバシーを保護する。
 B:「カーテン(スクリーンを閉めます。)」

1) 清拭用の物品をベッドサイドに配置する。

5.1) AとBで足元に毛布などの掛け物を下げて折りたたむ。


  2) 両上肢を抜き、胸腹部を露出する。

   ①A側に側臥位にし、A側から脱がせる。


   ②脱いだ寝衣を内側に巻き込む。
 
 (3) 反対側も(1)と同じ手順で腕を抜き、脱いだ寝衣は上から下へ、腰部まで巻いてよけておく。

(4) タオルケットで充分に肩を覆う。

6.A:「顔を拭いていきますね。」 1) Aが清拭用タオルを準備する。

2) タオルの面を変えながら、目頭から目尻に向かって左右の目を拭く。

3) 額、頬部、口元、顎、鼻、耳の順に、皮膚割線と筋肉の方向に従って拭く。
・片手で頭部を押さえて、目頭から目尻に向かって軽く拭き、清拭用タオルの面を変えて反対側を拭く。
・前額部を中心部から左右に拭き、鼻・頬、鼻翼から口の周辺を8の字を書くように拭く。

4) 頸部、耳(耳介)を拭く。
A:「首と耳を拭きます。」
  1) 頸部を出した状態で上からバスタオルを掛ける。
 2) 側頸部を外から中心に向かって拭く。
 3) できるだけ後頸部から、また耳の後ろから拭く。

7.
1) B側の上肢をだし、下にバスタオルを敷いて包んでおく。

2) Aが手関節から先をタオルで包み温めてから、指先まで拭く。
A「手を拭いていきます。」

3) 手関節を支えながら、前腕を拭く。
A:「腕と脇を拭きます。」

4) 肘関節を支えながら、上腕から肩全体を拭く。

5) 肩関節を外転させ、腋窩を拭く。

6) B側の上肢も同様に、バスタオルで包みながら拭く。

8.A:「胸とお腹を拭きます。」
 1) 胸部にバスタオルを掛け、タオルケットを腹部まで下げる。

 2) 円を描くように乳房を拭く。

 3) 胸骨上、鎖骨から肩に掛けて拭く。

 4) 側胸部は、肋骨に沿って拭く。

 5) 胸部にバスタオルをかける。

 6) 腹部を清拭する。
 A:「少しお腹をマッサージしますね。」

 7) 腹壁中央部、鼠径部は、恥骨結合に向かって拭く。

 8) 側腹部を拭く。


 9) 臍部は、示指にタオルを巻きつけて拭く。


9. 
 1)寝衣の足元を広げる。
  A:「下の服も脱いでいきますね。」


 2)B側の足を露出し、バスタオルで包むように覆う。


 3)膝を立てる、もしくは足関節を下から支え、清拭用タオルで足の指、甲、裏、下腿、大腿の順に拭く。
 A:「足を拭いていきます。」

 4)膝を立て、膝関節を下から支えて大腿を拭く。

 5) 鼠径部や臀部付近まで充分に拭く。

 6) 反対側の下肢も同様に清拭する。


10.
 1) 寝衣の手前側を脱がし、患者の身体の下に入れ込む。

 2) 患者に、Aに背を向けて側臥位になってもらい(AとBとで介助する。)、身体の下にバスタオルの端を入れ込むように敷く。

 A:「背中に温かいタオルを当てますね。」

 3) 脊椎に沿って、後頸部を拭く。

 4) 腰部から脊椎に沿って、上に向かって大きいストロークで拭く。

 5) 脇を拭く。

 6) 側臥位で下側になる背部も充分に拭く。

 7) 仙骨部は脊柱に沿って拭く。

 8) 下側になっている臀部や、大腿部の境界まで充分に拭く。

 9) 肛門裂溝からその周辺は、Aがゴム手袋を着用し、清拭用タオルで拭く。

 10) ゴム手袋を外す。




11.
 A:「服を着ていきますね。」
 1) A側を向いてもらい、患者の下に丸め込んだ寝衣を、上から丸めながら除去する。

 2) 新しい寝衣を患者の側に広げる。

 3) 袖口からAの手を入れ、Bが患者の手関節と前腕を支えるように持ち、患者の上腕を袖に通し、Bが肩山に当たる襟の部分を持って引くようにする。

 4) 襟の位置を確かめ、脇縫いを体側に合わせて、前見ごろを広げる。

 5) 患者にB側を向いて側臥位になってもらう。

 6) A側も同様に着せ、仰臥位にし、前を合わせる。

 7)バスタオルを胸部にかける。

12.
 1) 膝を立て、両下肢を少し開いてもらい、臀部の下にバスタオルを半分くらいに折り敷きこんでおく。
 2) ゴム手袋を着用し、陰部用タオルで軽く肛門部や陰部を拭く。

 3) ゴム手袋を外す。

 4) Aが下着をつけてきちんと寝衣を着せ、Bがしわを伸ばす。

 5) 患者の疲労度、爽快感を尋ねる。
 A:「頭痛や吐き気、しんどい感じや熱っぽさはありませんか?」
 

A:「仰向けのままで良いですか?

13.
 1) 掛け物、枕などを元通りにし、カーテンを開ける。
 A:「窓を閉めます。温度を確認します。」
 B:「床頭台、椅子、オーバーテーブルを元に戻します。」

 2) 使用した物品は次回使用する事を考え、使ったものは元の場所へ返却する。

 3) タオル類や寝衣は、規定に沿って洗濯に出す。
 
1.協力が得られ、スムースに援助を行える。
・ 患者の状態の把握(一般状態、安静度、関節可動域の障害、苦痛症状の有無なども合わせて行う。)
2.援助中の患者の負担を軽減する為。


3.室温:24±℃、湿度:50±10%が快適。冷感を感じさせないようにする。

多床室では、カーテンあるいはスクリーンをする事で、個人のプライバシーを保護する。






5.患者の位置がA側から遠い場合は、移動してもらうか、水平移動して引き寄せる。
・襟元を緩めて、肩→肘→腕の順に袖から抜く。
・上肢に障害がある時は、健側から脱がせる。
・ 肘から下を抜くときは、Bが肘関節を前面から支える。
・ 前腕を回内し、肩関節を内旋させて腕を抜く。 A:「腕を抜きます。」
落屑でベッド上が汚染しないように注意する。


不必要な露出を避け、保温する為。


6.感染予防の為、タオルが新しい時期に、新しいタオル面を用いて目を拭く。






口や耳は常在菌数も多い為、目を先に拭く。

額に当て、蒸してから拭くと気持ち良いという人も居る。


・頸部は胸部の方向に向かって拭く。
・耳は外耳をタオルで挟むようにして拭く。

・耳は耳垢もよく観察する。




・不必要な露出を避け、保温する為である。

・抹消から中枢に向かって拭く。
(手背→指先→手掌→前腕後面→前面→持ち替えて上腕後面→前面→脇)





・患者の身体が不安定にならないように、前腕を拭く時は手首を持ち、上肢を拭く時は肘関節を持って拭く。



・腋窩は皮脂による汚れも多く、観察しながら拭く。



・バスタオルの隙間に冷たい空気が入り、患者が寒気を感じないようにする。


・骨の方向に沿って拭く。
・患者の手を少し広げて、斜めに拭く。 ・寒さを感じさせないように注意する。





・大腸の走行に沿って拭く。
・「の」の字から広げて行く。
・腸の蠕動運動を促進する程度の圧で。








寝衣交換をしない場合は、この時に前合わせを戻しても良い。











・末梢から中枢部に向かって拭く。
・足先を拭く時は、指の間→足背→足底→踵

・足の指の間をタオルで拭く時は、4本指をタオルの中に入れて拭く。

・汚れが溜まりやすい為。













・Aが敷いたバスタオルを背中に掛けておく。この時、背部の清拭用タオルを半分にして背中全体を覆い(熱布清拭)、その上からバスタオルを掛ける。

身体全体が温まり、心地よさを与える事が出来る。



・患者の身体が不安定にならないように、必ずBが肩や腸骨部を支えながら、Aが拭く。

















・落屑でベッド上が汚染しないように注意する。
・Aは、患者の手と握手するようにする。
・迎え袖の容量で袖を通す。





・患者の状況に応じて、患者をA側へ側臥位にする事もある。

・不必要な露出を避け、保温する為である。



・陰部は可能であれば患者自身に拭いてもらう。

・肛門部や陰部は、大腸菌などによる汚染があることも予測されるために、感染防止の為にゴム手袋を着用する。

・陰部の粘膜を傷つけたり、不快感を与えないようにする。
・ 鼠径部も汚れやすい為に、観察しながら拭く。
・しわがあると不快感や褥瘡の原因になる。

・必要があればバイタルサインを測定する。
・体位については仰臥位で良いか患者に確認する。



・患者に不快感を与えないように、A・Bで部屋を元通りにする。







・清潔と不潔に留意する。
はるさん
はるさん

今回は、全身清拭の手順についてお話しました。
実習で患者さんにする事が多い援助ですので、基本をしっかり覚えておきましょうね(*’▽’)

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この記事を書いた人

はるさんです。
4年制大学を卒業後、看護師になりました。
二次救急指定病院で病棟・外来・手術室看護師として勤務。
現在は看護師をしながらフリーライターとして活動中です。
このブログは看護学生さんへの学生生活や実習のお役立ち情報を主に発信していく予定ですが、趣味の事などもつぶやこうかなと思ってます。
長らく更新を停止していました。
以前のコンテンツ(看護計画など)については、NOTEにお引越ししています。
よろしくお願いします(*'▽')

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